エステ中毒な私
都会の喧噪から完全に隔離されたプライベートな空間で至福の時間
初めて行く人は見つけにくいかもしれないリンクハウスのコーナーにある「カフェ・ジャムー・スパ」に足を運んでみた。外からだと門の中が見えないのだが、庭の門をくぐるとそこはもうバリ。普通の家を改造したとは思えないほどのレインフォーレストのバリ・ガーデンスパがあなたを待っていてくれている。庭にはマッサージ小屋やバスタブの小屋ばかりでなく、友達とのおしゃべりや1人でリラックスできる長いすのコーナーが所々とあり、それらは、あたかも熱帯雨林に囲まれた、というような小道でつながっている。屋内を好む人には、2階にもマッサージ個室を用意。エキゾチックな雰囲気とアットホームな雰囲気が溶け合い、絶対満足感を与えてくれるに違いない。靴を脱ぎ一歩ヴィラの中へ入る。水の中に浮かぶ石畳を渡り、贅沢なスペースの居間へ。重厚なチーク素材の家具とハーブの香りが心地いい。部屋の広さにすっかり目を奪われているところに早速トリートメントの内容が書かれたメニューと一緒に、ジンジャーティーと冷えたタオルが運ばれてきた。ジンジャーティーはハチミツがほんのり甘く、ヒリヒリ辛くて美味。冷えたタオルから漂うアロマにもう心はウットリ。
ここのメインサービスは何と言ってもバリマッサージ&フェイシャル・エステだ。インドネシア・エステの歴史は古く、今から2500年前以上にさかのぼると言われている。インドのアーユルヴェーダがバリ島に伝わったもので、特に女性の健康をいたわり、外面のバランスの取れた美しさをさらに引き出してくれる。使用するエッセンシャル・オイルやスクラブは、自然の恵みから採れたハーブや植物、そしてフルーツ、ベジタブルで100%ナチュラルと徹底している。調合された究極の伝統自然ハーブで外部をケアしていくと同時に、ジャムーというハーブドリンクを飲んで、身体の中からも健康を促進していくところも特徴。
ジャムーは、その昔インドネシアの王室で用いられていた健康増進・美容・病気の自然治療ドリンクで、後に庶民にも広まり老若男女に幅広く愛されてきた。ジャムー・トニックという飲み物が詰まったボトルをたくさん籠に入れて売り歩くおばさんがいるほど、インドネシアでは当たり前の飲み物となっている。産後のケアにはもちろんのこと、消臭効果や殺菌にも効果がある。「女性の持ち前のビューティーを忘れないで欲しい」と一般家庭では母親から娘に継がれている。
ジャムーで使用される主なハーブは、和名がウコンと呼ばれる橙黄色のターメリック、そしてジンジャー、ガランガル、チャイニーズキーだが、タマリンドやパパイヤ、アボガド、ミサイ・クチン、カチップ・ファティマなどをミックスしてオリジナルレシピも作られる。
「カフェ・ジャムー・スパ 」のオーナー、ノルリナさんも、例外なく母親から熱心にジャムー教育を施されていたひとり。こうした習慣が、後にノルリナさんがジャムーのお店をオープンしてみようというきっかけにも繋がった。それだけではない。彼女のご主人はなんとオリエンタル・ハーブ科学者なのだ。「レインフォーレスト」というブランド名で大手薬局ではご主人の健康ハーブ薬が売られているほどだ。伝統プラス科学の証明で、躊躇なく安心してトライしてみる勇気が沸いてくるだろう。